2009年7月22日水曜日

FUSEオペレーションの可視化

FUSE (Filesystem in Userspace) はvfs/vnode APIをユーザ空間のプログラムから利用できるようにするための機構で、OSでサポートされないファイルシステムを容易に追加できます。sshサーバ上のディレクトリにアクセスするためにsshfs-fuseを使っている人も多いのではないでしょうか。

vfs/vnodeアクセスがユーザ空間から見えるので、それを利用すればファイルシステムへのアクセスの様子が見えるはず、ということでUbiGraphを使ってsshfs-fuseのアクセスを可視化してみました。

まずは、sshfs-fuseでマウントしたディレクトリ上で、次のスクリプトを実行してみました。

cd /sshfs
for i in 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
do
mkdir $i
cd $i
for j in a b c d e f g
do
mkdir $j
done
done
sleep 2
cd /sshfs
rm -rf 0


11レベルの階層ディレクトリを作り、それぞれの階層に7個のディレクトリを作成した後、すべてのディレクトリを削除しています。各ノードは、ファイル/ディレクトリの実体に最初にアクセスされた段階で描画されます。ですから、初期状態では、トップディレクトリにあるオブジェクトしか見えていません。グラフのノードはファイルかディレクトリを表しており、緑色のノードがディレクトリ、青いノードがファイルです。アクセスされたオブジェクトは、色が赤くなるとともに、そのオブジェクトのファイル名/ディレクトリ名が表示されます。

続いて、sshfs-fuseでマウントしたディレクトリ上で、wgetをコンパイルしてみました。

cd work
tar zxf wget-1.11.tar.gz
cd wget-1.11
sh configure
make
make distclean
cd ..
rm -rf wget-1.11

wget-1.11.tar.gzを展開すると、ファイルの生成に合わせてディレクトリ木が徐々に伸びていくのが分かります。



configureの過程ではwget-1.11を展開したディレクトリ直下のファイルが頻繁にアクセスされており、makeが始まると進み具合に応じて各ディレクトリのファイルが順次アクセスされていくのが見えます。

単にアーカイブを展開、コンパイル、削除しただけですが、可視化することでまた違った感じがします。

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